主婦の働き手が求められている

 介護業界では人手をいかにして獲得するかが大きな課題となっていますが、その手段として待遇の改善が進められてきました。
このときのターゲットには主婦層も入っており、待遇面でも主婦が働きやすいようにする方針で改善が行われたりしています。
代表的なのは日勤のみの採用や残業なしの待遇といったものです。

 主婦層がターゲットになっているのは単純に介護の仕事に家事を生かせるものが多いからというだけではありません。
女性が好まれるというのも理由ですが、それよりも大切なのが主婦層は両親の世話をしていることが多い点にあります。
その経験を直接生かして働けるポテンシャルを持っている方が多いのです。
就職して働いたことがなかったとしても、十分に即戦力になる能力を秘めている可能性があるのが主婦層だからこそ、うまく現場に出てきてもらいたいと期待されています。

 また、主婦層は年齢的にも高齢者に好まれやすいというのがメリットです。
介護現場ではスタッフと高齢者の関係が良好でなければ効果的な介護を行うことはできません。
主婦をしている方は高齢者にとっては娘や孫の世代になることが多く、好意的に接してくれることが多いのです。
その点も考慮して主婦層を何とかして現場に引き出そうと待遇が改善されてきています。
家事や育児をサポートする支援体制を整えて、仕事にできるだけ携われるようにする試みも浸透してきているので、主婦にとって働きやすい業界になっているのです。